小林秀雄全作品〈13〉歴史と文学
小林秀雄全作品〈13〉歴史と文学本無料ダウンロードpdf - 小林 秀雄による小林秀雄全作品〈13〉歴史と文学は新潮社 (2003/10/1)によって公開されました。 これには249ページページが含まれており、本というジャンルに分類されています。 この本は読者からの反応が良く、2人の読者から5の評価を受けています。 今すぐ登録して、無料でダウンロードできる何千もの本にアクセスしてください。 登録は無料でした。 サブスクリプションはいつでもキャンセルできます。
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小林秀雄全作品〈13〉歴史と文学 の詳細
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後年、吉本隆明はじめ左翼系批評家から頻繁に取り上げられる「歴史と文学」は往々批判的、センチメンタルな文学者的歴史観として、やや軽視されてきたように思うが、改めて読み直してみると、「本居宣長」に至るまで一貫している著者の微妙かつ真剣な史観が鑑みられて興味深い。とりもなおさず、「当時」を知る、とはどういうことなのか、これが徹頭徹尾問われて、自己意識からの離脱を模索しているかのように思われ、フーコー「知の考古学」へも抵触するようなモチーフが興味深い。「思い出」とか「偶然と必然」の考察など、言葉や表現に囚われなければ、センチメンタリズムでは全くないかなり辛辣で冷徹な洞察を感じる。「事変の新しさ」は、「古い思考」と「現実に遅れない思考」とは何かを実に微妙でギリギリのところで示唆した名編と思う。時代的に表現に気を付けねばわが身に塁が及ぶ危険な時代の産物だけに、やや文章が硬く、虚しい空威張りも見え隠れするが、むしろ多くを考えていた最良の時代で、この思考の線形が、戦後、軌跡を変えて行ったところを注目すると、もう一つの著者の可能性も見えてくるかもしれない。
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