日本近現代史入門 黒い人脈と金脈
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日本近現代史入門 黒い人脈と金脈 の詳細
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著者は1943年生まれのノンフィクション作家で、歴史、原発、災害など幅広いジャンルの多くの作品がある。著者はかつて、教科書には決して書かれない、近現代史の裏面史をまとめた三部作『持丸長者シリーズ』の『第一話:幕末・維新編』、『第二話:国家狂乱編』、『第三話:戦後復興編』を著わした。本書はこの三部作を分かり易く、短くし、また現在の視点からまとめ直したものである。明治の国家がいかにして誕生し、アジアや欧米に対して侵略・戦争を仕掛けて国を破滅させたのか、また戦後の復興がどのようにして遂げられたのかが良く分かる。著者の他の著作と同様に一貫しているのは、権力による理不尽な国民への横暴への怒りと平和への愛惜、そして今後の日本の行く末への危機感である。国家はいかに「民主的」外見を装うとも、その本質は政治家・官僚・富豪(政官財)三位一体で、国民から金と命を収奪して自らの利権を肥やす機構に他ならない。現在ですらそうなのであるから、天皇制官僚主権国家の戦前の日本は、大っぴらに政官財複合体が利権を山分けする国家であった。本書はこの機構が「閨閥」(政官財有力者間の姻戚関係)という仕組みで動いていたことを多くの「閨閥図」(労作である!)で明らかにしている。本書の多くの図表を参照すると、近現代の多くの事件が実は人脈・金脈で繋がっていたことが実によく理解できる。戦争とは、「欧米諸国の外圧」とか、「国益保護」とか、耳触り良い(したがって国民をたぶらかし易い)理由で「起きる」のではない。政官財複合体が強欲に儲けるためにこそ「起こされる」のであることが本書でよく理解できる。第一章「日本の財閥はどのように誕生したのか」では、財政能力が皆無だった明治政府が一部の豪商を政権に取り込み、彼らを国家財政の実務に役立てるとともに、莫大な利益(国民の財産)を彼らに提供することで、日本の「財閥」が生まれたことを明らかにしている。政治家・高級官僚と財閥間の姻戚関係は網の目のように込み入っていて、まさに彼らは利権を享有する一族であることが良く分かる。第二章「明治・大正時代の産業の勃興」では、国家の絶大な支援で産業が勃興し、紡績業を中心に財閥がますます成長したこと、軍事力強化により、財閥と密接な関係を持つ軍閥も生まれたことを説く。政官財複合体が実質的には軍産複合体化したのである。第三章「朝鮮侵略・満州侵略の歴史」と第四章「満鉄設立とアジア侵略」では、満鉄があたかも「民営化された政府」であるかのように、アジア侵略の中心機構として肥大化する過程を追う。軍産複合体の暴利とは裏腹に、一般国民の窮乏化が進む。これに対する青年将校達の絶望的抵抗が二・二六事件に代表されるテロ事件であったことを説く。第五章「最終絶滅戦争に至った経過」では、満州国で先行実施された全体主義国家化が日本にも持ち込まれ、最終戦争に突入する過程が説かれる。ここでも軍産複合体が戦争を動かし、財閥が軍需産業に投資して得た利益が膨大だったことが明らかにされる。また通信社と新聞社が軍産複合体の宣伝部と化していたことが指摘される。第六章「敗戦直後の日本の改革と日本国憲法」と第七章「戦後の工業・経済復興」では、アメリカの占領下での改革後、工業・経済復興は復興したものの、水俣病に代表される公害の蔓延に加えて、旧財閥が実質的に復活したことが説かれる。以上要約したように本書の歴史観は、「司馬史観」の脳天気な「明治は良かったが、軍部の暗躍で昭和だけが悪くなった」という見方とは全く異なる。明治維新という軍事クーデターで生まれた明治政府そのものが、国民の財産を収奪して財閥を誕生させたのであり、その後の日本は政官財複合体の濃密な閨閥関係に基づく人脈・金脈で、彼らの利権を肥やすために政治が動かされてきたのである。アジア侵略や戦争は彼らの利権と密接に関連していると考えることで、近現代史の多くの謎を解くことができる。明治初期に長州藩士たちが作った政官財複合体は過去の話ではない。現在の安倍首相が長州出身であり、その強引で全体主義的な政治手法、近隣諸国との対立を引き起こす歴史観、森友問題や加計学園問題に象徴される金権体質(国民の財産を一部に格安提供する)は、本書が詳しく説いた政官財複合体そのものである。このような政権が続けば国を滅ぼすことは歴史が教えている。現在進行中の政治社会経済事象を観察することでその本書の意味が一層深く理解できるとともに、何を為すべきかのヒントも本書が提供している。
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