黄泉の国の光景・葉佐池古墳 (シリーズ「遺跡を学ぶ」103)
黄泉の国の光景・葉佐池古墳 (シリーズ「遺跡を学ぶ」103) epubダウンロード - 栗田 茂敏による黄泉の国の光景・葉佐池古墳 (シリーズ「遺跡を学ぶ」103)は新泉社 (2015/10/2)によって公開されました。 これには96ページページが含まれており、本というジャンルに分類されています。 この本は読者からの反応が良く、1人の読者から3.8の評価を受けています。 今すぐ登録して、無料でダウンロードできる何千もの本にアクセスしてください。 登録は無料でした。 サブスクリプションはいつでもキャンセルできます。
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黄泉の国の光景・葉佐池古墳 (シリーズ「遺跡を学ぶ」103) の詳細
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愛媛県松山市の郊外、未盗掘の長方形円墳からわかる当時の埋葬儀礼。6ー7世紀にかけて行われたその埋葬の仕方から、記紀が示す黄泉の国の光景を再現する面白い考古学の本である。この前、出雲の猪目洞窟遺跡と黄泉比良坂を訪ねたばかりで、非常に興味深かった。大きな成果は、記紀に云うモガリ或いはヨモツへグイ、コトドワタシの存在と具体的な行為が確認出来たことである。遺体にハエの蛹のカラ(ニクバエ、ヒメクロバエ)があったのだ。これは死亡すると、少なくとも3ー4日は石室外、しかもある程度光量のあった夏の頃のある場所に置かれたことを意味する。つまり、おそらく一週間ほどそのまま腐りかけたままにするモガリ屋はあったのだ。イザナミが食べたヨモツへグイ(黄泉の国の食事で、これを食べると黄泉の国の住民になる)も明らかになった。短頸壺の中に蛤の殻が上を向き一枚だけあった。焼いた跡はないので、調理すみの貝を入れたか、そのまま入れたか。蓋はきっちり閉めずに少し開けて置く。二号石室には、カワシンジュガイやカラスガイが使われていた。因みに、古墳から海まで14キロある。二号石室内での儀式を終え、羨道を通り、閉塞石(記紀では千引の岩)を積み上げる前に、ここでは馬具を置いていた。他には割った土器などを置くという。これは記紀に云う「コトドワタシ」だろう。この古墳には、二号石室の最終埋葬後の撹乱が行われている。この古墳には五号石室まであり、四号石室は石室ごとに破却されている例もあり、この古墳を巡る一族に特別な「事情」があった可能性があるという(私は、二号被葬者の最終埋葬後に跡目争いがあったとみる)。墳丘に馬骨が埋めてあった。これは殉葬ではない。下顎のみの出土だった。鎮魂の呪術的な意味があったのだろう。特に「コトドワタシ」に馬を使うのは珍しく、この一族と馬との関わりは大きいかもしれない。一号石室では、子持器台のパーツをわざと外していた。また墳丘から出土した破片400の土器は、何も接合するものは一点も見当たらない。畏怖や再生阻止の念から、毀損したり、破壊した可能性。パーツはモガリ屋で使った等々の可能性がある。筆者は、被葬者一族はこの地方で須恵器生産に関わった渡来系一族だと見ている。これら埋葬儀礼が、大和から遠く離れた一般貴族までに浸透していたことに私は驚く。そして、だからこそ記紀にあるイザナミ・イザナギ神話も生き生きと作られたのだろう。しかし、その前提となる「黄泉の国」思想は、猪目洞窟遺跡などの遺体安置状況からくる「死者と共に暮らす」弥生時代から続く人々の風習から来たに違いない、と私は思うのである。2016年2月1日読了
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